2010年12月18日土曜日

祝辞

先日のふたご座流星群なんかも、性懲りも無くブクブクと着込んで眺めておりまして。本格的に観察しようとする人は山に登ってコタツをセットしてじーと横になるものだそうですが、そこまでいくと流れ星なんかより外でコタツの快感の方に羨望がいきますね。露天風呂とも違うでしょうし。天気が良かったせいか、流れ星もまぁ三つ見られましたけど雲の向こうにあるんであろう飛行機の朧気な(笑)光まで見られまして、あーこれでは台無しだが(笑)原書よりあるはずの流れ星という事象に揃って飛行機の光が在るという様子に惹かれまして(笑)若手のバンドに詩を寄稿しちゃおうかしら等と思うようなロマンチックな気分になってしまい(笑)どうしてこんなひねくれた見方になったのかと加齢の恐怖に怯えてしまう年の瀬皆様いかがお過ごしーだろうとどうでもいいですわ(変でしょうなんだろうなぁ。笑)。

頭だけマトモに書いてあと考えて無いんだが。落合は若い頃随分いびられた、あんなこと俺は社会人やったから大丈夫だったけど高卒と若手が言われたら潰れちまうよ、と、ひねくれて言えば殊勝な発言をしていたのですが、楽天の山崎が語ったところに寄りますと新人の頃に落合に手酷い苛めを被ったと(笑)後に入団する大豊もそうだった、ただどちらもホームラン王にはなったから素質を見抜く目は確かだったのだろーとニュースにありましたね。あー同じく名将でありますところの森さんにもそんなエピソードがあったところにつけ(笑)名将は皆狸なのだろうかと勘ぐってしまいます。山崎も若手苛めてたりして。どの程度のものだったかにも寄るんだろうけど落合なら徹底してそうだなぁ。心象が揺らぐなぁ好きなのに落合。どうしてそんなにガンダムが好きなのかとかどっかで言ってるのかなー読んでみたいなー。ウイングのナントカのが一番好きなのだ。とか。あの完璧を好む男の婦人が信子婦人でなれ初めがスナックに勤務していたところにしけこんでどうたらとか。どれをとっても面白くないですかぁ。あー。オチを探してたらどうでもいいとこにきちゃった(笑)。

気圧の差か。あー。登山の帰りなんです。4,000m超のね。一晩で登って一昼夜で降りてきた。帰ってきたところで実の在る夢をみて。山なんてのは別に良いことはないです。疲れるし身体のどっかがおかしくなって整体に駆け込むのがパターンなんですね。下山中には来るんじゃなかったって、疲労と低酸素で不機嫌になった人間は臆面無く口にしながら歩いて行くし、その後本当に亡くなってしまう高山病の方が居たりして全然良い事なんてない。まだ植物が生えてるとこで弁当広げて食って満喫する。なんてことはしたことがないので一度してみたい。と言っても山中の森には山賊がいるんだけど(笑)本当にいるんですよ、遠足用の(サンリオの)シート広げて座って待ってるの(笑)。でもこうして連ねてみると、そのー、まぁいいや。山ガール諸氏にはこんな事肝に銘じて言わないけど、あー、屈強な山男と一緒に行ってくれ、頼む、なんだかわかんないけど疲れるから。山自体はいいとこなんだ。「なんでぇおめぇきがちがったみてぇに」「あたし夢をみたのさ」「どんな夢だい」「地球と地球がごっちんしてぴゅーさ」「それとこれがどう関係すんでぇ」「関係ないわよ」「ないっておまぇ。。」「でも素敵なとこもあったのよ、しっかりした子だな、純朴とも無垢とも言えないけど柔らかい雰囲気があって頭も良さそう、それで小学三年生の男の子」「それで」「ヒスイのような楕円に可憐なブルーの淵の目をした女の子」「それで」「一段落してエレベーターに乗ると先輩と、知らない女の子が乗っていて、先輩がそういう人だから女の子に悪戯しているのね、目隠しなんかしたりくすぐったりして。女の子はイヤイヤしてるんだけど先輩がむしろそれを喜んで続ける。止めに入ると女の子が話し出す『貴方結婚してるわね』『えぇ。確かしてますよ、子供も居る」『二回してるわ』『え、いやーあの、先輩は確か一回だけですよ、この顔知ってるでしょ、ハマダって言うんだけど』『違うわ、貴方よ』『どぇえ(笑)してるわけないよ大学一年だよこれでも、戸籍も真っ白」「あたしは一回したけど、離婚した』『へぇ。嘘でしょ。どう見ても小学生か中学生って年頃だよね』『27だよ』『ええええ(笑)あーーーまぁーーーそのーーー体型でそう見えてしまうというか」「そうね、こうなってからは子ども扱いされる』「ははぁーそうですぁ」「なんてお話したの」「それがどうしたっていうんだよ」「良い夢じゃない」「そうは思えねぇな」年末に見るには良い夢。また寝ますおやすみなさい。

2010年5月23日日曜日

引き戸を開けると、狭い間口と下駄箱が目に入った。昔は民宿をやっていたが、最近はそこそこ旨い魚が食える店として周知されている小料理屋である。仲居(昼間は女子高生をやっているであろう女である。着物が浮いている)に部屋を案内されていると引き戸が開いた。アベシンゾーが腰を屈めながら何者かを手招きしている。シンタロウだろうかキシノブスケだろうか。現れたのは見覚えの無い老齢の紳士であった。

「それで先日の件ですが」同僚が酒を注ぎながら矢継ぎ早に話を切り出した。勿論こちらとしてもその話をするであろうと準備していたのだが「あれからもう一月経つってのにどうなってるんですか」それほど逼迫した案件だっただろうか「企画の方はどうなっているんですか」あれは言ってみれば寝ていても出来るような、どうでもいい道楽であったはずである「準備は進んでいるんですね」が故に全然進んでない。ひとまずビールを流し込んだ。

「色々考えたんだけど殆どボツでね。一歩踏み出した足を元の位置に戻す、その繰り返し」「ありそうな面白動画みたいなことしてたんですね」「そう。それで思い切ってベルリンまで足を伸ばしてね」「それは英断ですね」「特に何もなかったんだけど」「漫才の草案ですかこれは」「面白くないね」「面白くないです」「そこでね。ちょっと考えたんだけど一歩進もうとするのが良くないんじゃないかって」「へぇ」「にじり寄ればいいんじゃないか」「梅雨ですもんねそろそろ」「そうなんだ。もう梅雨なんだ」「ここカットです。わはははは」こんな風に受け流せばいいだろうか。愚直で真面目一辺倒な彼にこの手が通じるだろうか。一杯目のビールを飲み干した。

「それよりここの酒おかしくないか」「なにがですか」「ビールの瓶3分の1くらいしか酒が入ってないじゃないか!」「あ、そういえばそうですね」「2本頼んで2本ともだぞ!禁酒法下のアメリカでもあるまいし」「炭酸も抜けてますね」「そうなんだ。どう考えてもこれは他の客の飲み残しに改めて蓋をした物を客に出している」「文句いってやりましょう」「勿論だ」事実である。だが彼の目はそんなことはどうでもいいと言って退けるであろう屹然としたものだ。そんなに大したプロジェクトじゃないのに。

「うーん、あの、実は、あの話は会議で決まった翌日には乗り気を失っていたんだよ。色々あるじゃないか最近は機械の扱いも良くわかんないし、利益は確保されているし他にも可能性はあるんだけど、あっちの市場のことって良くわかんないじゃないうちの事業的には。アウェイってこともないだろうけど水に慣れそうもないし見通しが立たないんだよね。」「随分お酒が回っているんですね」「うん。まぁそれほど強くもないし」「今日はこの辺にしましょう」「そうね」いや、彼がこんな切り返しを見せるはずはないのだが。そのまま部屋を出て会計に向かい靴を履こうとすると引き戸が開いてアベシンゾーが腰を屈めながら誰かを手招きしている。シンタロウだろうかキシノブスケだろうか。現れるのは見覚えの無い老齢の紳士である。ここまで具体的なデジャヴが存在するのかと仰天しながら、私は何度目かの昼寝から覚醒した。